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カトリック教会とは

一緒に信じること、互いの愛に励まされてすべての人々を愛すること、一緒に神の永遠の住まいに辿り着くよう希望すること、それはキリストのおかげで神の家族とされた人々の生き方です。

カトリック教会とは

使徒たちの福音宣教の結果、
すぐに、ほぼこのような生き方をする団体が生まれました。
その団体に属する信者たちは、自分たちの集まりを
「キリストの集会(ギリシア語で「キリストのエクレシア」
日本語の一般的な翻訳では「キリストの教会」と呼んだのです。

キリストの集会、キリストの教会というものは、キリストを信じる人々の、
聖霊によって満たされた共同体なのです。その共同体の頭はキリストであり、
信者たちは皆、一つの「体」、キリストの体をなしており、
その体の肢体にされているのです。

よくあるご質問

誰でも教会に行って良いのですか?
勿論どなたでも遠慮なくいらして下さい。教会はキリストを信じる人たちの集まりですが、これから信じようとする人たち、あるいはこれから神さまの腕の中に飛び込みたいと考えていらっしゃる方、どうぞいらして下さい。

教会は、すべての人のためのものであります。『疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう』(マタイによる福音書11・28)。とキリストはおっしゃいます。

神さまの恵みは、すべての人に分け隔てなく注いでいます。それに早く気が付いて、一緒に神さまの方を向いた生活を始めましょう。
教会をはじめて訪ねた時は、どうしたらよいのですか?
どなたにでも結構です、「はじめて教会に来たのですが」と声をおかけください。親切に案内して下さるでしょう。

まず、教会の聖堂に入って、空いている席(日曜日には聖堂の中に案内人がおります)に着いて、周りの人と同じ動作をしてください。日曜日の集会(ミサ)は、およそ1時間かかります。

何よりも早いうちに、教会の神父さまに自己紹介をなさることです。どうすればよいかを親切に教えて下さいます。
神父さまとは、どういう方ですか?
神父さまとは、キリストの福音をのべ伝え、牧者として信者たちを統合させ、導く人です。
そしてキリストの委託に基づいて「主の晩餐(ミサ)」を司式し、秘跡を授けます。

子供も大人も、年配の方も、どなたでも気軽に神父さまと話し、いろいろな相談ごとや悩みを打ち明けることができます。(神父さまには、得られた個人情報を外部に漏らさない守秘義務があります)

神父さまは、教会のそばにある「司祭館」にお住いになっています。自分のすべてを神さまと教会にささげていますので、カトリック教会の神父さまは結婚をしません。そしてそれはすべての人の父親になるためでもあります。

三笠教会の神父さまは、キリストの教えを伝えるために、フランスから「宣教師」として派遣された方です。難しい日本語を覚えて、人々の救いのために命を捧げておられる方です。
神さまとはどういう方ですか?
これは一番難しい質問ですね。そして誰もが知りたいことですね。完全に理解することは難しいですが、聖書の中にそのヒントが書かれています。
  • (1)神さまは霊であります。(ヨハネの福音書4章24節)

    霊であるということは、体をもっていません。ですから当然目に見えません。

  • (2)神さまは全知全能でありますので唯一であり、始まりも終わりもありません。(マルコの福音書10章27節、ヨハネの福音書2章25節)
    • 神さまは完全であります。完全なものが二つ同時に存在し得ません。
    • 神さまは天地を創造されました。そして人を神さまに似せて創りました。
      こう言いますと必ず「神さまはだれが創ったのか」という質問が出ます。神さまは完全な方です。人間のような時間軸を持っておりません。初めから唯一の神であられます。
  • (3)神さまは愛そのものです。(1ヨハネの手紙4章16節)
    • 人間の目的は、神さまのいのちにあずかり、神さまと一致することです。
    • 神さまは、御ひとり子キリストの十字架上の死と復活により、人間を御自分の子らにしようとしておられます。
    • 自分の命を捨てて、わたしたち人間を救って下さる愛であります。
      キリストは、私たちに次のような掟を残しました。
      「わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。」
キリストとはどういう方ですか?
  • (1)キリストは、私たちに神さまへの道を示して下さった方です。(ヨハネの福音書14章6節)
  • (2)キリストは、神さまの計画(聖書が示す通り)に従い、マリアから生まれ、マリアと養父ヨゼフの温かい愛情に育まれて成長し、30歳くらいで故郷を離れ、町や村をまわって「神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい」と説きました。
  • (3)3年ほど各地を回って教えを説いたが、ユダヤ人に受け入れられず、十字架にかけられて殺されました。
    しかし、聖書に示す通り、3日目に復活され、弟子たちにお現れになり、彼らに、キリストの教えを全世界に伝えるように命じられた後、神さまのもとへお帰りになりました。
  • (4)キリストは、永遠の仲介者として神の右の座につき、世界を神と結び付けています。人々を自分と一致させることにより神と一致させてくださいます。
  • (5)キリストの生涯のすべては、私たちにとって道です。御父神さまへの道、命への道、人々への道であります。キリストは常に先頭に立ち、私たちは彼の後に付き従っていきます。
聖書とは、どういう本ですか?
  • (1)聖書とは、神さまから選ばれた人々が、神さまから与えられた神感により書かれた神さまの救いの歴史と神さまの教えを伝える書物です。
  • (2)聖書は「旧約聖書」と「新約聖書」の二部からなっています。
    旧約聖書は、天地創造やノアの箱舟、モーセの十戒など、キリストが生まれる前のことが書かれています。
    新約聖書は、キリストの生涯とその教えが書かれています。
  • (3)旧約聖書・新約聖書はともにキリスト教の「正典」、すなわち正式な教えの本です。
  • (4)聖書は、科学や歴史学の教科書のような書物ではなく、宗教の本であります。科学的な点について言えば、聖書を書いた人々は、当時の一般的な考え方に従っていました。だから聖書に見られる科学的な知識などは二千年、三千年前の人々が持っていた原始的なものでしかありません。
  • (5)しかし、神さまとの出会いや人間の救いに関する事柄については、聖書は全面的に頼りになる書物であります。今日でもすべての人は、聖書の中に永遠の命への道、信仰、希望、愛の道を確かに見出すことができるのです。
カトリックとプロテスタントは違いますか?
  • (1)カトリックとプロテスタントは、ともにキリスト教です。聖書も同じです。しかし、聖書の解釈とそれぞれの教えには、多少の違いがあります。
  • (2)カトリック教会は、その信条の中で、教会は一つであり、聖であり、普遍であり、使徒継承であると宣言します。神の子 キリストにおける唯一の救いの計画のしるしであり道具である教会は、一つであり、聖であり、普遍であり、キリストから使徒たちが直接受けた教えを継承します。
  • (3)十六世紀に、中世の教会の中に生じたさまざまな腐敗も原因となって、いわゆるプロテスタント宗教改革運動が起こりました。宗教改革者たちが教会を改革しようとした意図は尊いものでしたが、その熱意ゆえに誇張も見られ、従来のカトリック教会がキリスト教の本質に属すると信じて来た要素まで排斥してしまったのです。例えば、教皇、司教、司祭の任務、ミサ聖祭などがそれです。その結果教会は大きく分裂し、多数のプロテスタントの教会ができ、カトリック教会から離れてしまいました。
  • (4)1962年に開かれた第二バチカン公会議以降、キリスト教の間で「教会一致運動」が盛んになり、相互理解と共通点の確認への努力が積み重ねられています。
家の宗教が違いますが?
  • (1)「信じる」という人間の行為は、神さまの招きに対する人間の自由な応答行為ですので、強制されたり束縛されることはありません。
  • (2)カトリック教会は、キリストの教えが正しいと固く信じていますが、他の宗教の教えが全部間違っているとは思っていません。教会は、他の宗教の中にある良いところを理解するように努力しています。
  • (3)カトリック教会は、物品購入を強要したり、募金を強要したりはいたしません。
  • (4)大きな問題は、お墓の維持についてだと思います。
    • 仏教では、ご先祖様を大事にしております。そして位牌やお骨にその魂が宿っていると考えています。そして自分も死んだ後にはご先祖様の仲間に入り、子孫から忘れられずに敬われることを望んでおり、無縁仏になることを恐れております。
    • カトリック教会には、ご先祖様という考えはありませんが、死者を敬い、追悼の祈りを捧げ、決して粗末には扱いません。しかしカトリック信者が、お寺のお墓に入れるかはわかりません。お寺にご相談下さい。
      逆に、信者でない家族も一緒に埋葬することは可能なので、ご相談下さい。
  • (5)カトリック教会は、仏教、神道、諸宗教との相互理解を深めるための対話も進めております。
  • (6)ご家族の間での根気よい対話が必要と思われますが、カトリック教会は、決して他宗教を排斥したり無視したりはしません。

参考文献

  • 女子パウロ会発行 「キリスト教とは何か」 ペトロ・ネメシェギ著
  • カトリック中央協議会発行 「カトリック教会のカテキズム」
  • カトリック中央協議会発行 「カトリック教会の教え」